ブログ:多様性って

このブログでは感じたことを気ままに書いていきます。

昨今、よく聞く”多様性”というワード。

大抵、

今までの均一な組織は大量生産に対応するには合理的だったが、

変化のスピードが早い昨今では、多様性のある組織やグループの方が

様々な意見が拾えて、成長できる

いうような文脈で使われている印象です。

日本では主に女性活躍の中で使われてきたように思います。

イメージでは大企業のような人数が多いところの方が、

多様性が高いように思うのですが、実際はどうでしょうか?

「多様性の科学」という本で紹介されていた実験で興味深いものがありました。

人数規模が大きい大学と小さい大学の学生では

どちらがより多様な人とつながりを持っているかを調べたところ、

予想に反して人数規模が小さい大学の学生でした。

ちなみにここでいう多様性の指標としては、

政治的・倫理的信条や偏見、行動パターンなどだそうです。

大きな大学は、いろんな地域から学生が集まっていてもとの多様性は

小さな大学よりも高くなっていると考えられます。

ただ、その中にいる学生の視点から見ると、

大きな大学は自分に合う相手も見つけやすいですが、

小さい大学では多少なりとも妥協して自分と意見が合いやすい人を見つけるしかないのです。

このことから、大企業は一般的には就職先として人気なので、
たくさんの人が受けてきて、たくさんの人が入社するはずです。

ただ、たくさんの候補者がいると、選択する側の企業と意見が合いやすい人を
見つけやすくなるので、結果として多様性が低くなっている可能性があるのではないか

と思いました。

これは中小企業と比較して、多様性が低いという意味ではなく、
候補者の多様性から比べると、実際採用した人は多様性が低くなっているだろう

ということです。

皆さんはどう考えますか?

ちなみに上記で紹介した実験は、心理学者と本の著者で共有されたデータに基づいた

話なようなので、論文は見つけることができませんでした。